学校も教員も生徒も病んでいる

理由が無いのに高校に通えない不登校になったYくん

中学時代不登校だったYくん、公立高校の入試を受けて合格発表を経て入学しました。しかし理想と高校生活が違い過ぎたの希望していたような高校ではなかったのか登校できなくなりました。中学校で不適応を起こし高校でやり直すつもりだったのに適応できなくなり何のために高校に行くのか悩んでしまったのかもしれません。

 

昔は、不登校になりやすい子なりにくい子というのは存在しました。家庭環境が良くない母子家庭などもそうです。親世代とは違うのは、勉強ができる子・運動能力の高い子・明るい子何かがきっかけとなってしまい不登校になることです。

 

少しの失敗を恐れ誰かに失敗を非難されたり叱責されたわけでも無いのに自分でハードルを上げてしまう臆病な子が多いです。コミュニケーション能力が高い子は、どんな場所でも居場所を見つけますが、友達とのかかわりも正直過ぎたり不器用だとクラスや部活でも浮いてしまい不適応を起こします。

 

  1. 自分自身の問題
  2. 友達関係
  3. 教師に力がない

 

問題は1つではありません。


新任教師、精神疾患で休職

職員室

知人のご子息が、母校の中学に採用されました。子どもの頃から夢が叶い新任ながら学級担任を任されました。しかし入学式の日に極度の緊張から熟睡できずに朝を迎え来賓祝辞のあたりで船を漕ぎ始めたそうです。1年生の保護者は、ヒソヒソ声も居眠りをしていたご子息には、届きません。自らの行動で出鼻をくじかれたてしまいましたが、新任ながら部活の顧問も任されて元気に過ごしていました。

 

新任が担任を持つ割合は、ここ10年間で1.5倍も増加しています。中学校になると中1は、小学校から中学校に入学したばかりの中1プロブレムで学校に行きしぶる子が増加する年齢です。中3は、修学旅行・受験・卒業と大きなイベントが目白押しなので新任が受け持つことは少なく中学2年生の受け持ちになることが多いようです。ご子息も2年生の担任となりました。

 

一昔前まで中学校や高校では、新任の教諭が担任を受け持つことは、少なかったものの2016年現在担任の70%は、新任です。新任の先生には、授業や生活指導・進路指導・学級運営のノウハウを伝える「初任者研修担当の指導教員」がつきます。教員経験が長いベテランが配置されますが、適任者では無いことも多いのです。ベテランと新任の相性もあります。着任した年にご子息の受け持つクラス内の男子が喧嘩をしている現場を目撃し止めに入ると興奮した男子生徒の蹴りが入り新任の先生がケガをする事件が起こりました。職員室は、とピリピリした空気で同僚は、ケガを心配してくれましたが「威圧的な態度で接したのではないか」と新任教諭の対応を批判する中堅の先生がよってたかって「新任がやらかした」という空気が漂わせました。保護者や児童の対応で忙しく職員室・・新任教諭だったご子息は、ストレスで胃痛と頭痛を訴え嘔吐を繰り返し夜も眠れなくなり無気力になっていきました。

 

念願かなって母校に配属されたのに職員室や学校の先生はベテランが新任を助け中堅がカバーしてくれるのは幻想でしかなくブラック企業のような環境だったようです。先生もドライで誰とも本気で本音で話せない・・部活動の顧問・部活の遠征・地域とのかかわり・小学校との連携・新任であっても教職員でいる限りほぼ全員が「担任」「副担任」「顧問」「副顧問」などの役職を与えられます。

 

過重な業務と日々の緊張・保護者のクレーム対応などで精神的な重圧やストレスで新任と本気で向き合う先生がいないことにもショックを受けていました。

 

追い詰められ精神を病み無気力になり「自分は教員にむいていない」「学校にいる意味がない」病院では「適応障害」「鬱病」と診断され長期療養休暇というかたちで休職が決まったそうです。3ヶ月以上お休みすると給料が5割がカットされるそうです。

 

実際に精神科に通い始めるとさまざまな職業の方が通院・入院していました。小学校や中学校の教師・自衛隊員・会社社長・個人事業主・零細企業の社長・公務員・看護師・保育士・介護師・医師・システムエンジニア・プログラマー社会福祉士・精神保健福祉士 ・セールス業などです。生真面目で完璧主義、あらゆる職種の方が精神疾患を患っています。文部省の調査によると鬱病が原因で休職した教師の数は5000人に及び中間層が少なく若い新任教師の悩みに対応できないのかもしれません。新任で退職する先生の割合は、10年間で8.7倍 も増えているといいます。不登校の子どもたちが行きたがらない学校。学校の先生も行きたがらない環境にはメンタルヘルスケアプログラムが必要な時代になっているようです。


学校の先生も大変だ!精神疾患による休職者の割合

精神疾患による休職者の割合

文部省による精神疾患による休職者の割合です。5,078人中、小学校2,275人、中学校1,544人、高校704人そのほか・・となっています。性別では男性教諭が2406人、女性教諭が2672人、職種別では、硬調人、副校長(教頭)77人、主幹教諭72人、養護教諭103人、教諭4730人となっています。年代別では精神疾患の割合は、20代513人、30代1102人、40代1511人、50代以上1952人。新任教諭も苦悩し新任教師を指導するベテラン教諭も苦悩している状況が見えてきます。新任で退職を免れたとしても数年後には、担任と教務主任や主任を兼務しなければならす中間層

 

校長や教頭から命令を受け校務を行う主幹教諭は、選考試験に合格した先生のみに与えられる役職で給料は高く設定されているものの中間管理職のようなもので校長教頭以下一般教員は平等という考えのもと一般教諭からの反発が多いのだそうです。

主幹教諭

最近増えている女性校長や女性副校長(教頭)。このごろでは、校長・副校長・教頭は出世コースではなく負担が大きく雑務に追われるわりには責任が重いポストでその役職を敬遠する傾向が強いそうです。無事定年までつとめあげたら今度は、新任指導の仕事が入りまた苦しめられるという・・

 

小学生・中学生の不登校は増えています。しかし学校も先生も病んでいます。病んでいる教師が多いから不登校が増えるのか?不登校が増えても教員が対応しきれず精神疾患を患うのか?ひとついえることは、保護者も子どもも学校の先生もストレスを抱えて溢れている時代ということだけです。

 

参考:平成25年度公立学校教職員の人事行政状況調査について