卒業式をめぐるトラブルと学校カースト

卒業式をめぐるトラブル

卒業式男子

中学3年生になる不登校の生徒への「手紙」を近所の子(中学1年生男子)預かってきたとママ友が困惑していました。クラスメートから不登校の子に「卒業式一緒に出よう」「高校で離れ離れになるから卒業式でちゃんとお別れをしよう」といった内容と思われる30数人の手紙を預けられたようです。紙袋に無造作に入っていました。

 

ママ友も困惑しながら「どんな顔で持っていけば良いの」「学校の先生やクラスメートが持っていくべきものなのに近所というだけで学年も違ううちの子が持っていかなければいけないの」と話していました。

男子卒業式

 

「担任の先生が持っていくべきなのに」「きっと卒業式にも、出てこられないよね」と話しているとタイミングよく不登校児の弟が通りかかりました。「コレお兄ちゃんに渡して」と弟にその手紙を託してことなきをえました。

 

不登校だった子は、学校の保健室登校も出来ず不登校専門フリースクールに通っていました。両親は、共働きで手紙を持っていったとしても本人にも親にも直接渡せない時間ですが弟くんが通りかかって一安心でした。

 

ただ弟くんは、手紙を受け取ったとき「誰から預かってきた」という話しになると思います。手紙を持ってきたのが、友達でもクラスメートでも担任の先生でもないと知ったら悲しい気持ちになるのかもしれないと思いました。男の子どうしで誰が持ってきたかなんて話さないかもしれないけどモヤモヤしました。ママ友との予想通り不登校の子は、中学の卒業式に出席できませんでした。

 

先生にとっては、クラスでお荷物な?「1人の不登校児」クラスメートにとって「大勢のクラスメートの1人」・・受験の時期と重なるので先生も忙しいのは理解できますが担任の先生の対応には、違和感を感じました。

 

周囲の話を聞いたところ男子生徒は、クラスメートからいじめにあっていました。イジメの主犯格は、近所の男子学生で先生から注意を受けても親が逆ギレする状態だったそうです。だから近所の男子生徒が手紙を託せなかったようです。先生の対応に不信感を持っていた不登校児の親は、怒りの矛先を先生にむけていたので、先生が手紙を持っていきづらい状況だったようです。

 

私自身自分の子供のことに必死で何もしてあげられませんでしたが、卒業式が終わり数日後不登校だった彼が元気そうに外を歩いているのを見かけました。節目となる卒業式には、出席できなかったけれど中学校時代の担任やクラスメートそして自分自身の過去から決別し本当の意味で卒業できたのだろうなと思いました。

 

引きこもりだった彼が明るい笑顔だったのが印象的でした。自分の子供のことのように思わず胸をなでおろしてしまいました。

 

私が 参考にしたのは、→ 「伊藤幸弘 不登校解決 講演会動画」

いじめにはスクールカースト(学校カースト)が存在する

卒業式

スクールカースト(学校カースト)という言葉があります。ヒンドゥー教の身分制度を学校や教室の序列に見立てたものです。メジャーな部活(野球やサッカーバスケなど)に所属している子は上位、文化系は下位。容姿に恵まれている子は上位。デブでブスは、下位。リア充やモテる子は上位、非モテ女子は下位。スクールカーストを決定付けるのはコミュニケーション能力でクラスの雰囲気に溶け込み面白い子は上位に、KYな子は下位となります。

 

学校カースト・ママカースト説明図

 

カースト

 

いじめの被害者・加害者ということばがありますが上位や中間層は、加害者となりやすく下位は被害者となりやすいです。断言できることは、学校でイジメ問題がなくなることは無いということです。学校内でイジメがあってもイジメは無かった!と認めない教職員多いと思いませんか?案外と見えていないだけで被害者に対して「あなたのここが悪い」と暗に泣き寝入りさせるのは、学校の常套手段です。

 

被害者の生徒がイジメを苦に自殺して動き始めても命は戻ってこないのです。校長先生や担任がイジメは許さないと叫んでも、先生の見えるところでイジメをするほど子どもたちもバカではありません。

 

学校カーストは、無意識で差別したり自分を上位にしたり他人より上でいることに優越感を持っています。上位より中間層は、下位に落とされる可能性が高いので加害者になることも多いのです。加害者本人よりも罪深いのは、見て見ぬふりをする中間層の取り巻きといわれていますが、人間ってどうしてこうも順位や序列をつけたがるのでしょうかね?


実は先生も気づいてるスクールカーストの存在

学生

実は、先生もスクールカーストの存在に気付いていることも多いようです。子どもの担任だったK先生もそうでした。野球部の顧問でもあったK先生は、野球部のキャプテンYくんを生徒会長や応援団に推薦しました。影で陰湿なイジメをしていたYくんですが、あからさまに先生の前では良い子でした。でも下位の子たちは、Yくんの存在を疎ましく思っていました。クラスカーストを解体するどころか担任がクラス運営にも利用するのです。教室内の序列の中でも中間層から下層の子は、いじめにあいやすく不登校になりやすいのです。

 

いじめ防止対策推進法が2013年に成立し学校では重大なイジメの早期発見に取り組むことが義務付けられました。

 

学校カーストの解説図を作りながら不登校になりやすいのは下位の子どもたち。子どもたちだけでなく子育てをしている母親たちにも、「ママカースト」が存在します。シングルマザーは下位です。学校カーストは、子ども自身の性格や能力が決めてとなりますが、母親カーストは、子どもや旦那の出来しだいで上下します。戸建て持ち家・子どもがカワイイ・運動のできる子・子どもの進路(進学校に入学)旦那の年収・旦那の職業(大企業勤務・医者・教師)・旦那の出身大学・旦那の見た目・旦那の給料によってプラス評価に転じます。反対に旦那が酔っぱらいだとか、定職につかない・見た目が悪いとマイナス評価


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