生真面目な子は要注意「強迫性障害」

授業の遅れは、取り戻せる

その不登校もしかしてうつ病や強迫性障害かも?

不登校やひきこもりになる原因は、さまざまです。対象は、異性・家族・教師・友人のこともあります。対象者への怒り・失望・反発・恐怖。また漠然とした進路に対する不安や悩み、学習面での不安・友達や先輩・後輩・顧問・担任との人間関係・自分が思い描いていた理想のとギャップなど多様です。はじまりは、ささいな心配や悩みが理解されないと孤独を深めていきます。原因を探るのは意味が無いことですが医療機関によっては、診断名がつくことがあります。診断名がついたとしても「投薬」で簡単になおる「病気」ではありません。しかし対応の仕方が正しければ改善へと近づいていくので理解することが大切です。

 

うつ病や強迫性障害かも?

 

学校に行けなくなった子供が医療機関を受診し、「うつ病」や「強迫性障害」と診断されることもあります。症状は、不眠や食欲が低下。物事に関して意欲もやる気も失い学校にいけなくなります。几帳面で生真面目な性格の人がなりやすいといわれています。強迫性障害は、施錠や手洗いなど何度確認しても不安になり取り憑かれたように鍵を確認したり手洗いを続けてしまう病気です。これらは、不登校や引きこもりから症状があらわれたというよりその逆です。

 

不安障害や人格障害(パーソナリティ障害)

 

ひきこもりは、パーソナリティ障害と診断されることがあります。一昔前まで人格障害と呼ばれていたパーソナリティ障害。しかし人格に問題があるわけではありません。どちらかといったら社会に適応するのが難しい状態です。人から攻撃されたり陥れらることに不安を抱く妄想性パーソナリティ障害、自傷行為を繰り返す境界性パーソナリティ障害、何事も一人でできない依存症パーソナリティ障害、虚言が出やすい演技性パーソナリティ障害などがあります。 不安障害は、特定のものに対して不安をいだくもので引きこもりが長期化しやすく対人恐怖が深刻化します。

 

 

発達障害の二次障害

 

脳の働きに偏りがある発達障害。小学校から中学校にかけて発達に偏りがあるためその二次障害として不登校に陥ることは少なくありません。発達障害の子の中には、緘黙(かんもく)音声チックや吃音の症状が出る子もいます。注意欠陥多動症の子は、落ちつきがない・忘れ物が多いなど失敗しやすく学校や友達関係でトラブルを起こしやすいといわれています。学習障害の子は、読み書きや数字が苦手です。意思が伝えられないアスペルガー症候群の子供たちもコミュニケーションの部分で仲間はずれになることがあります。

 

発達障害の二次障害

 

発達障害の子は、保護者や教師による対応・療育・支援が必要です。療育が十分でないと自信喪失しやすく対人関係をうまくきづけないことがあるようです。


精神疾患が原因で学校に行けない子供がいる

子供

30日以上欠席している子供を長期欠席者と呼びます。不登校の定義は、心理的・情緒的・身体的に理由により登校したくてもできない状況にある子をさし、どのような子であっても起こりうる問題です。平成27年文部省調査によると小学校の255人に1人、中学校の36人に1人(と小中学校では減少)、高校の63人に1人およそ17万人(と高校では増加)が学校に通えません。

 

スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)の拡充

 

学校には、臨床心理士や精神科医の資格を持ったスクールカウンセラー(SC)や社会福祉士、精神保健福祉士の資格を持ったスクールソーシャルワーカー(SSW)が、配置されつつあります、SCは、H27年現在2000箇所の中学校に配置されH31年までに5000箇所の中学校に配置される予定です。SCは、心理療法を中心に不登校・友人関係・いじめ問題の対応にあたります。SSW(スクールソーシャルワーカー)は、SC(スクールカウンセラー)と連携しながら不登校やいじめ・児童虐待・発達障害・家庭環境などの問題に対する支援のコーディネイトと解釈するといいかもしれません。

 

SCとSSWの共通点は、どちらも話すことで子供の問題解決の糸口を探るものです。精神疾患が原因で学校に行けない子供がいる場合、保護者や当事者、学校や病院との連携の役割を果たすために必要です。

 

パーソナリティ障害 人格障害・性格障害。ものの捉え方や考え方感情・衝動・認知機能のコントール不能
うつ病 気分障害の1つ。意欲の低下。精神活動の低下。食欲低下。不眠
統合失調症 H14年まで精神分裂症と呼ばれていた。100人に1人弱はかかる頻度の高い病気。原因は不明。再発予防に投薬による治療の継続が必要。女性より男性に多い。身だしなみに気を使わなくなる
強迫性障害 やめたくてもやめられない「とらわれのやまい」自分でつまらないこととわかっていてもそのことが頭から離れず同じ行動を繰り返してしまう。例えば施錠や手洗い。
パニック障害 電車やバス・狭い室内に入るとパニック発作を起こす、不安障害に分類される脳機能障害。原因は解明されていない。トラウマやストレスや過労という説もある

何科

自覚症状を本人が自覚していたり、家族が症状で気付くこともあります。相談は、養護教諭やスクールカウンセラー。児童相談所、児童相談センター、児童家庭支援センター、教育センター(対象は高校生まで)、ひきこもり地域支援センターなどでも行っております。精神遅滞や発達障害の傾向が見られるようなら発達障害者支援センター で相談します。過保護・過干渉・虐待やネグレクトで性格に偏りがある子)ボーダーラインチャイルド・不眠や昼夜逆転・拒食や過食などが見られるようになら専門医を受診します。

 

診察科は、小児科・内科ではなく心療内科などを探しましょう。できれば小児(児童)を専門に扱っている病院が良いと思います。

 

ただ学校に行きたくないから行かないのではなく、根底に不安障害・感情障害・パーソナリティ障害・抑うつ状態が隠れている場合もあります。児童思春期精神科・小児(児童)精神科などの診察を受けます。不登校外来や思春期外来もあるようです。


生真面目な性格の子は要注意「強迫性障害」

落ちこむ


精神疾患(病気)への対応を優先させる強迫性障害(OCD)など精神疾患が原因で学校に行けない場合もあります。OCDは、遺伝やストレスなど環境に影響を受けやすく不快な思考や強迫観念によって行動が制御されます。発症しやすいのは、生真面目・几帳面・完璧主義・頑固な性格で人生の転機に生じるストレスが原因となることが多いようです。

 

当惑しながらも強迫観念を振り払うために無意味な行動をとり続けてしまいます。家族が無理やり中断させても治りません。本人もコントロール出来ません。周りや自分で制限すると苦痛を生じます。だから努力すれば治るほど単純なものではないのです。

 

投薬で不安を抑えながら認知行動療法を行っていきます。認知行動療法は問題行動を正しく学習しなおし不安を和らげていく方法です。汚いものに触れたから手を洗うのは、病気ではありません。触れたことによってエイズに感染するのではないかと不安に苛まれ不安を和らげるために何度も無意味に手を洗う・・清潔過ぎる潔癖症とも違います。自分の聖域(たとえば布団だけ)キレイならゴミ屋敷のようになっていても気になりません。潔癖症は、日常生活に支障がなく強迫性障害は学校に通えなくなるなど日常生活に支障が出ます。放置すると知らぬ間に症状がすすみ重症化します。

 

学校のスケジュールがこなせなくなり集中力が維持できず学力が低下します。周りの子どもや教師との間に誤解が生じ問題行動も増えてきます。そのため自尊心が低下します。OCDなど精神疾患が原因なら病気への対応を優先させます。

 

心理状態や精神状態の治療を始めていきます。家族の支援は、症状を軽減するのに役立ちます。しかし学校に通えることを最終目標にするのではなく深刻な症状の改善を第一目標にしましょう。

 

人生一本道ではありません。不登校や引きこもりで今は、回り道に感じられるかもしれません。

 

寄り道をしたとしても それは人生の失敗でも挫折でもありません・・数年後笑顔で「あのときがあったから今がある」と振り返る日が来ることを信じて支えていくことが大切です

 

 

 

私が 参考にしたのは、→ 「伊藤幸弘 不登校解決 講演会動画」

小児(子ども)の強迫性障害

手洗い

不要・無駄な行動だと頭でわかっているのに不安を解消するための行動がやめられない症状があらわれるようなら強迫性障害Obsessive-compulsive disorderは不安障害の1つです。強迫性障害(OCD)の子供たちは、強迫観念に襲わるたびに自分の不安や恐怖を中和させるために何度も同じ行動を繰り返します。行動を阻止されたり自分で止めることを選択しても激しい後悔や不快感が襲ってきます。

 

虐待やストレスが危険因子となって発症したり連鎖球菌細菌感染後に症状が悪化することもあります。小児科・児童精神科医の診察を受けましょう。

 

親が強迫性障害の場合、子どもも発症しやすいものの父親か母親のせいで発症するわけではありません。強迫観念を抱くため無意味な反復行動を繰り返します。その行為は、本人の自尊心や自己肯定感を下げてしまいます。脳の一部がおかしくなったみたいで治らなくて困っている。治したいのに治ら無いことが理解できない。恥ずかしく苦痛といった気持ちは、自分への嫌悪感とつながります。適切な支援や家族の療育が必要となります。

うつ病やADHDと誤診される強迫性障害

 

うつ病やADHDと誤診されるケースも少なくありません。強迫性障害は、性格や気質ではなく病気です。家庭や学校において正常に日常生活が阻害されます。日常機能が妨げられセロトニン再取り込み阻害薬などの薬物療法・認知行動療法をすすめます。症状によって重度・中等度、OCDのほかに摂食障害・パニック障害吃音(どもり)・うつ病・チック(慢性チック=トゥレット障害)の症状があらわれることもあります。また10%は思春期に未遂も含めて自殺をはかるといわれています。親と子の間の適切で良好なコミュニケーションは問題の理解につながるだけでなく治療にも有効です。

 

強迫性障害の症状

 

洗浄強迫 手がひび割れて荒れてしまうほど何度も何度も手を洗う。洗う回数は、自分にとって縁起の良い回数。シャンプーの数は3回と決めて時間がなくても決まった数だけ洗わなければいけない。マンホールから悪臭がしてくるのではないかと避けて通る。何度洗ってもまだ汚れているという強迫観念から逃れられない。殺菌スプレーが手放せない。手洗いの回数が5分なら支障がないかもしれないけど10分・30分・1時間とかかってしまうようなら日常生活に大きな影響を及ぼしてしまう
不潔恐怖 強化書や誰かがふれた本にさわれない。カラダの一部に誰かが触れたことに激しい嫌悪感を抱く。買ってきたばかりの洋服は洗わないと着ることができない。新しい靴は、除菌スプレーをかけないと使用できない。電車の吊革につかまれない。カラオケのマイクがさわれない。ドアノブにさわれない。他人と接触するスポーツができない。公共のトイレが使えない
確認行為 ストーブを消し忘れていないかきになる。火を消し忘れていないか心配でガス栓を何度も確かめる。戸締まりを何度も確認する。身の回りのカードや物がなくなっていないか1日に何度も確認しないといられない。日常生活に支障が出るほど確認する。絶えず疑いを持ち何度も確かめないと気がすまない。
数の不完全に関すること さまざまなものを数えずにはいられない(階段の数など)決められた場所や順序でないといけない。20までカウントしなければならない。(もしカウントしなかったら悪いことが怒るだろう)靴紐・衣類などズレを異常に気にする。特定の数字が不吉と考えると避けて通るなど強くこだわる。文具・本などの置き場所など一定のルールにこだわる。食べ物を食べるとき決まった数だけ噛む。正しい順序でないと恐ろしい結果になりそうだと考えてしまう。
加害恐怖 自転車で誰かをひいてしまうのではないか、赤ちゃんを傷つけてしまうかもしれない。家を全焼させてしまうかもしれないと考えてしまう。家の包丁で誰かをさしてしまったらどうしよう?
被害恐怖 頭の中にマイナスな空想が広がりそれを実行してしまい人に迷惑をかけるのではないかと不安になる
自殺恐怖 電車に飛び込んで自分が自殺してしまうのではないかと不安になる。非常口から飛び降りてしまったらどうしよう?
疾病恐怖 細菌、廃棄物、体液、汗、化学薬品などにたいして恐怖をいだく。AIDS・HIVウイルスや細菌に感染するのではないか?と強い不安におそわれる
縁起恐怖 靴をはくときは必ず右からなどジンクスや行動にこだわる。それをしないと不運になると考えている。神社や祈り・呪文を何度も唱える
保存強迫 自分が大切なものを保存しずに捨ててしまうのではないかと不安になる。紙のスクラップ、キャンディーの包み紙など不要品を家に溜め込みゴミ屋敷にする
数唱強迫 「9=苦」「4=死」など不吉な数字を忌み嫌う
恐怖強迫

恐ろしい事を考えたり空想することが現実に起こりそうで口にできない


日常生活に支障をきたすかどうかで病気の判断をする

脳

強迫性障害は、心配症で鍵をかけわすれたかどうか何度も確認したり潔癖症で手を洗い続ける人とは違います。家族が病気か性格か判断できない場合、日常生活に支障をきたすかどうかが病気の判断基準となります。病院の診察を受けることが大切です。気付かず放置しても良くはなりません。自然には治りません。早期発見早期治療が大切です。

 

治し方は、認知行動療法や心理療法。その行動を繰り返さなくても悪いことが起きないことを学習させます。強迫性障害は、平成8年厚生労働省の調査では、8000人だったのに18年後の平成26年には、3万3000人に増加しており生真面目な人ほどかかりやすいといわれています。

 


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