スポーツ推薦で入学したのに暴力・暴言で退部・不登校

部活推薦の落とし穴

中学から部活推薦で合格を決める子にもいろいろなタイプがいます。しかし部活動だけで入学すると後に引けない状況が出てきます。それがスポーツ推薦の落とし穴です。

 

  • 勉強ができないもののその学校に入学したくて部活動の実績をもとに受験した。
  • 入学後ケガで退部しなければならなくなった。
  • 入部した部活でレギュラーも補欠もはずされ挫折した。
  • 顧問との関係が悪かった
  • 監督や先輩とうまくいかなくなった。
  • ケガで選手生活を絶たれた。
  • マネージャーや選手のサポートを提案されたが裏方では抵抗があった。
  • 顧問やOB・先輩からの体罰・シゴキやイジメがひどかった。
  • 何もしていないのに「死ね」「部活ヤメレ」「お前ら使えないんだよ」と暴言をはかれた。
  • 特定の子に対して顧問や監督(コーチ)の目を盗み先輩が暴力をふるっているのを見た
  • 下級生にレギュラーの座を奪われた
  • 1年生は、2年生の先輩にすれ違うのも嫌で休み時間も教室から出れない
  • 雑魚な先輩ほどいじめが酷い

 

スポーツ推薦で入学しても先輩やOBの態度に耐え切れず中退を余儀なくされる子もいます。中学校から高校をきめるときほとんどの子が高校見学や部活見学をしてから受験校を決めています。しかし高校見学や部活見学で見せる顔とは、別の顔を見せてくるのがスポーツ推薦の怖い部分、強豪校になると光に対して影の部分があるのです。挫折する子はメンタルが弱いからではありません。正直で誠実な子どものほうが傷つきます。

 

中退して、高校の編入試験を受けるか定時制や通信制高校に編入するか選択しなければいけません。レギュラーに選ばれなくても運動系の部活に所属していたことは、その後の進路を決めるとき就職の面接や進学の面接で「スポーツをしていた=元気=明るい=礼儀正しい=体力がある=上下関係がしっかりしている」など、とりあえず籍を置いておくだけの価値やメリットはあります。しかし外部から暴言や暴力は、本人の意志に関係なく退学せざるを得ない状況を作り出します。


推薦入試合格者の2人に1人は学力差を感じている

推薦入試は、早期に合格が決まるので最後まで受験勉強を続け一般入試で合格した人に比べて学力差が出ます。スポーツ推薦の生徒は、とくにそうです。入学式までにやるべきことは学力の底上げなのに基礎学力を疎かにしてしまう子が多いようです。入学してから後悔しないためにも勉強はおろそかにできません。

体力を落とさないように部活を引退しても運動を続ける

スポーツ推薦を目指すような子にはいうまでもない話かもしれませんが部活を引退してからモチベーションが上がらず運動をしなくなる子は意外と多いのです。何という理由もなくテンションやモチベーションが維持できないのです。緩めのペースで走るなど道具がなくても1人でもできる運動を継続しましょう。入学後体力の差も歴然と出てきます。どんなスポーツでも「足」が基本になります。

スポーツ推薦の不条理

スポーツ

中学時代 運動系の部活で活躍したKさんは、学力テストなしで高校に入れるスポーツ推薦で高校に入学しました。Kさんの母親は、上の子達をスポーツ推薦で高校に入学させていたので運動能力が高い子どもたちは、周囲の羨望のまとでした。

 

スポーツで高校に入学した場合、学校のルールに従わなければいけません。部活専用の寮に入寮します。ケガや病気で部活を退部した場合は、すみやかに退寮しなければなりません。

 

推薦でスポーツの出来る子を入学させる学校での練習量もきつく朝練はあります。 夏休みや冬休みもありますが合宿があれば帰省よりも合宿を優先させます。少子化に頭を悩ます高校では・・優秀な選手を集め県大会や全国大会で良い成績をおさめることで生徒を集めなければいけません。体罰も当たり前で厳しい上下関係もありまます。学力テストなしで入学できることが多いスポーツ推薦は、中学校で活躍してきた子どもたちが一同に集まっているため厳しいレギュラー争いがあります。

 

しかし大半の子供がレギュラーに選ばれず挫折します。勉強より部活がメインで入学しているのでつぶしがきかないのです。生徒の中には、運動だけできればなんとかなると思っている子が多く厳しい練習で勉強をする時間の確保が難しい子が多いのが現実です。レギュラーに選ばれるだけが全てではないですし高校を卒業できれば次の進学や就職につながります。中途退学や不登校になる子もいます。高校で不登校や中途退学した子に対し世間の風あたりは冷たく夢を持って入部した子ども自身もズタズタに傷つきます。

 

私が 参考にしたのは、→ 「伊藤幸弘 不登校解決 講演会動画」

発達の偏りが気になる