不登校
不登校の定義
文部省の不登校の定義は「何らかの心理的・情緒的・身体的あるいは社会的要因・背景により年間30日以上欠席した者のうち病気や経済的な理由による者をのぞいたもの」を定義としています。
グラフで見ると、ほんのひとにぎりですが不登校の人数は増え続けています。
人一倍敏感で感受性が強く周囲の感情や空気に反応する子どもHSC(Highly Sensitive Child)は増えています。HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)HSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)同じ親から生まれた兄弟姉妹でも、そういった気質が強い子が不登校の原因となる場合があります。
超敏感なHSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)
超敏感なHSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)の子は、とにかく色々なことが気になります。周りからしたら些細なことが気になって仕方がないのです。
五感が敏感過ぎるので、他の子が気にならないことが、すごくすごく気になります。
たとえば隣の子が貧乏ゆすりをするのが気になる、自分や周りの汗の臭いが気になる。先生の怒鳴り声が怖い。先生が友達を怒っているのを見るのが恐怖、蛍光灯が眩しすぎる、先生や友達に舌打ちされた。工事の音、チョークの粉が舞うのが嫌、ハイネックは首が詰まりそうだ、ホコリが気持ち悪い、暑さに弱い、寒さに敏感、楽しい場面なのにすごく疲れる、濡れた靴が気持ち悪いなどです。
小学校・中学校、再登校に向けての準備
不登校だった子どもが再登校に向けて動き出したとき小学校・中学校側の配慮をお願いしましょう、時間割、持ち物、校舎(教室)に入る時のタイミング等を担任の先生と事前に確認しておくと安心です。担任の先生とも連絡を取り合いクラスメートの子どもたちが自然に接するのが理想です。
子どもが安心して過ごせる居場所が保健室なら、保健室登校でもOKというスタンスで見送ります。校門をくぐるまででも不登校の子どもたちにとっては大きな第1歩。勇気を出して家を出たことに目を向けましょう。最初は保健室登校でも勇気を出したこと小さなステップを認める気持ちが大切です。
私自身、気が焦ってしまい、必要以上に褒めたりおだてりして気持ちを盛り上げようとして「学校に行かせたいだけ!うざい」とキレられました。実際必死で焦っていました。でも小学校低学年なら単純な「褒め褒め作戦」にのってくれますが年齢が高くなると「おだて」は、通用しなくなります。
それまで家で引きこもっていた子が保健室登校でも再登校できるようになると親は、うれしくなりますがテンションを上げないようにします。学校の先生と連絡を取り合いやるべきプリントや課題を与えてもらうようにお願いします。途中で子供が帰宅しても失敗や挫折ではないので子どもを責めたりなじったりしないようにします。私は、こじらせてしまったのでけっこう大変でした。最初は、校門まで行く事が出来て良かったという子どもの気持ちに寄り添うことが大事。
また久しぶりに学校に行けた子どもに対してあれこれ心配になり様子を質問しまくるのは、NG。間違いなくうざがられます。(経験談)誰かと比較しないできないことを責めない友達や兄弟と比べてアドバイスをしないこと!!良かれと思ってアドバイスしても彼らや彼女たちの胸には、響きません。放置するわけではないのですが、淡々と扱った方が良いです。
学校に行けない理由
学校に行けないのは「あの場所に行きたくない」理由があるからです。
暴力的で小馬鹿にするクラスメート、威圧的な担任、体型をからわかわう先輩、異性から体臭がくさいといわれるなどです。
いじめをする生徒は、先生の前では「良い子」ですしクラスメートは誰も守ってくれないものです。
陰湿なSNSいじめ
昔と違って親や先生の目の行き届かないところでいじめがおきています。SNSいじめは、陰湿で深刻です。グループラインに招待しない。ブロック、SNSへの誹謗中傷、Twitterでデマを拡散、プライバシーを晒すなどです。
当時の私は、子どもが学校に通えないことを恥ずかしいと思い周りの目線を気にしており相当こじらせていました。
でも、選択肢は1つではない。道も1つではない。と伝えればよかったと今は思っています。
SNSのいじめは、匿名で行われています。「誰が嫌なのか」「何がイヤなのか」と犯人探しをしたり子どもに追求してもあるのは誹謗中傷を書かれた事実だけです。私は、
親として育て方が間違っていたのだろうか?躾の仕方が悪かったのか?と泣きたい気持ちで過ごしていましたが、子ども自身大きな傷を負っていたことに気付かずにいたのです。
N高等学校カドカワがつくったネットの学校
文部省(文部科学省)は、学習指導方針を時代の流れに合わせて変化させています。
詰め込み教育の失敗から、ゆとり教育を推奨しましたが学力の低下から、2005年以降に生まれた子どもたちは脱ゆとりの教育を受けています。
小学校中学校から始まる英語教育(外国語教育)によってグローバル化に力を入れた学習指導要領へと移行するとともに情報化時代に合わせてプログラミング教育を必修化としました。
脱ゆとりの教育から英語、プログラミングと学ぶ環境は、どんどん進化しているんですよ。
少子化世代に増加した不登校児
少子化世代の子どもたちは、一人の親に対して子どもの数は、一人ないし二人。子育ての中心となる母親の多くは仕事を持ち家事をこなし多忙をきわめている中で不登校児は増加をたどっています。全国21万7000人(平成30年現在)の不登校児童がいます。そういった子どもたちの受け皿としても開校したのがN高校です。
インターネットを利用した通信制高校
N高校は、カドカワ社長がでNet、New、Next、Necessary、Neutralなどの頭文字「N」からネーミングしたもので、学校でのコミュニケーションは苦手でも
ネットでは交流できる子どもたちのためのインターネットを利用した通信制高校です。
運動会や遠足もネット参加型
生徒にプログラミングを教え、企業が求める優秀な人材や企業の即戦力を養成するという切口での学びの場です。入学式は、VR入学式。文化祭は、ニコニコ超会議の会場に参加するというものでネット運動会(eスポーツ競技)、ネット遠足などもあります。
コミュニケーションが希薄な現代、人とのリアルな交流を苦手な子が立ち直るきっかけにつながるのがネット環境といえます。
子どもが不登校になると精神的に追い込まれる母親
ある日突然「お母さん・・明日学校に行きたくない」そう言い始めました。
きっかけは、先輩や同級生からの「いじめ」です。嫌なことから逃避し家ではゲーム三昧、1日中iPhoneとイヤホンを手放せません。頭が痛い!を連呼し昼夜逆転生活が始まりました。
思春期で難しい年頃ということもあり声を掛けても返事すら無く・・親子間で葛藤がありました。まるで腫れ物にさわるような日々でした。
自責の念で押しつぶされる
子どもは、学校に通えないことをどのように考えていたか分かりませんが、私は自分のせいだ!と自責の念で押しつぶされそうな毎日を送っていました。
不安で胸がしめつけられそうになったときSNSで知り合った不登校児ママに「うちの子は、行けなくなって6年目よ!」と軽くいわれたことで肩の荷がおりた気がしました。
子どもが学校に通えなくなると母親の責任のように言われますが、違うのです。
家族の立場から、追い込まれる母親
不登校の子がいると家の中では、「お父さん」「おかあさん」「おじいちゃん」「おばあちゃん」は、それぞれの立場から怒ったり嘆いたりします。
私は、シングルマザーなので旦那や義父母との軋轢や葛藤はなかったものの、学校に行けば良いことぐらい百も承知。
本人はどうしても行くことが出来ない、でも「母親の育て方」がやり玉に上がるのです。
暗いトンネルの中・・出口が見えない不安
暗いトンネルの中みたいで、出口が見えない不安でいっぱいでした。
不登校問題は子ども自身の性格、子どもを取り巻く学校、友達関係、家庭環境など複雑です。
うちの子には、無学年式オンライン教材「すらら」が合っていました。
無学年式オンライン教材の良い点
進研ゼミは学校の単元に合わせた教材。「すらら」は無学年式教材です。うちの子は、国語、英語は得意なのに数学が全然ダメ!!科目によって差がありました。だから学年に関係なく基礎をかためていく教材が合っていました。
学習教材のメリット・デメリット
短期間ですが不安に任せて・・いろいろ学習教材を試しました。公文のメリットは学習習慣が身につくことと無学年式、デメリットは一教科8800円(中学生)と割高だったことです。不登校になってからは公文にも通えなくなったので休止しました。
進研ゼミ(中学講座)教材も試しました。毎月6000円で大手です。学校の進行に合わせてあるので、点数が取れる子(常時80点〜100点)の子向き。進研ゼミは、大手学習教材でもノウハウが詰まっている良い教材ですが、不登校の親子にとって「ゼミのキラキラ」した部分は重荷でした。
スタサプの動画は、親から見てもすごく分かりやすいと思い毎月9800円払って入会させましたが動画を見ながら眠ってしまう子どもを見て「うちの子には合わない」と思いました。
無学年式オンライン教材では、スタサプ(スタディサプリ)やデキタスなどがあり「すらら」は、大手ではありません。でも私は「すらら」に最後の光をたくしました。
KABC-U
海外では、当たり前に適用されているWISC-IV(ウィスク・フォー)、日本では、発達障害の傾向がある子だけが受ける検査です。
でも発達支援が必要な子どもだけでなく全員が受けるべき検査なのかもしれません。
親は子どものことを分かっているつもりですし、子どもは親だから分かってくれるはず!と思っていますが、お互いの思い違いが感情のもつれとなります。
KABC-Uは、WISC-IV(ウィスク・フォー)と同じような検査でIQ(知能指数)、ワーキングメモリを分析することができます。
現在はコロナの影響で検査を休止していますが、得意不得意の差が大きい、漢字を反復練習しても覚えられない、家庭教師、塾、学校どこでもトラブルを起こしてしまう・・という子どもは有料でも受けることをおすすめします。
KABC-Uを受けて良かった
KABC-Uでは、子どもの得意不得意が分析できます。目から鱗だったのは、親が気付かない才能に気付けたことです。親から見ると(点数が取れない=苦手科目)と思っていたのに、実は、処理能力が高かった!ということまでわかるのです。
オンライン学習教材は今の時代、珍しくありませんが不登校の子や発達障害の子を対象に特化した教材は他になかったので、私自身が救われる思いがしました。
お母さんの接し方も変わったよ〜